ミシュランの三つ星シェフ、ミシェル・トロワグロが昨年リニューアルオープンしたカジュアルなダイニングスポット。ランチタイムには、スピーディーに調理された素晴らしい料理の数々がリーゾナブルな価格で食べられる(プリフィックスメニューは、1,500円から)。最近我々がランチタイムにこの店を訪れた際は、前菜に素材の良さを生かしたストレートな味わいが感じられる、ピリッと辛いマスタードとビネグレットソースで和えたモルタデッラ、ポテト、野菜の盛り合わせ、そして、食感のコントラストが面白い、歯応えのあるツブ貝とクリーミーなアボカドのサラダをセレクトしてコースをスタート。メインディッシュのポークチョップグリルは、お皿一面に敷かれた赤キャベツとポテトとガーリックをホイップしたルイユソースが添えられて供される。これは、250円の追加料金を払っても食べる価値のある一皿だ。
オフピークの時間帯(10:00〜11:00a.m.、2:00〜6:00p.m.)には、チェーン店の「アフタヌーン・ティー」を思い起こさせる泡だったコーヒーやスイーツを供しているが、やはり、この店ならではの高級感とセンスが垣間見れる。例えば、マスカルポーネのムースにはオレンジとニンジンのアイスクリームが添えられた上に、レース状のシュガークリスプが飾られ、ハチミツでコーティングしたラスクには、ジャスミンの香りの砂糖がまぶしてあり、実に独創的だ。
カフェ・トロワグロは、新宿小田急百貨店本店8Fのガラス製品売り場後方の少々見つけにくい場所に位置している。パープルとグリーンを大胆に組み合わせた美しい内装、そして店内から活気溢れる新宿の街が見渡せるにもかかわらず、残念ながらデパートの中にいるという感覚は拭い去ることが出来なかった。
ディナーの営業は9:00p.m.までなので、ゆっくりと長居できる雰囲気ではないが、地下2階にあるブティック・トロワグロで購入したワインが1,050円の持ち込み料を払えば飲めるのは嬉しいサービス。
by Melinda Joe