イル・バーカロには、カジュアルないい感じのバンコ(立ち飲みカウンター)があり、ちょっと立ち寄ってワインとおつまみで一息入れたいときにぴったりです。小さなテーブルも3つ用意されているので、テーブル席に座って、ゆったりと、今度はどのワインにしようと迷ってみるのもいいかもしれません(グラスワインは十種類ほどあります)。冷菜の皿がカウンターの上に並び、エスプレッソマシンの音が遠くに聞こえ、ステレオからはダンスホール・レゲエやポップミュージックが流れています。メインダイニングからウェイターがドリンクの注文をもって行き来し、客がふらっと出たり入ったりしています。ときたまイタリア語の話し声も聞こえてきます。
カウンターの上に並んでいる前菜はチケッティと呼ばれるヴェネツィア風おつまみで、数十種類の中からご自分のワインに合うものを選べます。チケッティはほとんどがシンプルな料理で、焼きナス、ローストポテトのローズマリー風味、ベイクドトマト、アスパラガスの串焼きのほか、ムール貝、サーディンなどのシーフード、プロシウット(香辛料の効いたイタリアハム)などがあります。チケッティのほとんどが50円から100円(もちろん小皿です)、ワインがグラス200円から580円という価格の安さがカジュアルな雰囲気を作り出しています。
この店のワインには珍しいものもあり、2回目にここに来た時はボトルで注文したくなるかもしれません。活気のあるカウンターエリアのほか、広々としたダイニングルームも2つあり、本格的なイタリアンメニューが楽しめます。レストランセクションでは、アスパラガスの串焼きは注文できませんが、その日のベストセレクションを盛り合わせたチケッティが前菜として出されます。カウンターで思ったより長居してしまった時は、レギュラーメニューのパスタやラムチョップで締めくくることもできます。
イル・バーカロは伊勢丹向かいのUFJ銀行のあるビル、セゾンプラザの地下2階にあります。地下鉄 新宿三丁目駅から直接入れる入り口もあります。
by Scott Cooper